ビフィダス牧場

サークルyogurt、ビフィダスの活動報告場です

●ユペチカ『サトコとナダ』書店で表紙買いしたが面白い。

アメリカに留学した日本人大学生サトコ。ルームシェア先で出てきたのは真っ黒いフードで目元以外を隠したムスリム女性だった。その子はサウジアラビア人留学生、ナダさん。しかし彼女はめっちゃ明るい美人さんで、お堅そうとか怖そうとか、あるいはかわいそうとかいった印象を払拭する如くに、ナダさんは人生を楽しみ、自分とか文化習俗に関する価値観を持ちながら生きていて、二人は交流を深めていく。そういうお話だ。
異文化交流だ。日本、サウジアラビア、そして舞台たるアメリカ、この三つの価値観が不思議な仕方で共存していく。
面白いよ!ネットでも読めます。http://sai-zen-sen.jp/comics/twi4/SATOKOandNADA/
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●『第3のギデオン』。6巻の表紙を書店店頭で見かけないまま時間を過ごしすぎてしまった。
書店に出かけたついでにようやく探し出して買った。
本当ドチャクソ面白い。
出てくる人物が、葛藤する!
葛藤しない奴は大体みんなすぐ扇動されてすぐ短絡的な暴力を振るい、何の罪も無い兵隊とかを殺したりする。
葛藤!
葛藤というと僕らは「うじうじ悩むだけで何もしない」とか「あっちにもこっちにも正義があり…ジャスティス…世界とは…」みたいなことだと先入観で判断してどうしようもない。それは日和見主義とか相対主義とかいうもので、だいたい腰抜けの言い訳に過ぎないことが証明されている。
葛藤とは何か。机に座って辛気臭い顔をすることとは天と地の違いがある。目の前で剣を振りかざす相手がいる。聞く耳も持ちやしない!このままだと殺される。戦って殺すことも出来るが、その相手こそが、守らなきゃいけない当の者だったら?主人公ギデオンや国王ルイはそういう戦場の最先端で、武器を持たずに愛の力で戦う真の男なのだ。
そして悲しき破壊者ジョルジュ。彼もまた、自分が破壊の矛先を向けるものこそ自分を真に救うものだと気づいている。そうでありながら彼は破壊の歩みを止めない。ジョルジュも真の男であり愛の人なのだ。悲劇だ。
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●出版社のパーティーに行って来ました。
先日、作家デビューして初めて、出版社主催のパーティーに招かれることになりました。
前々から作家先生方がトゥイートで、「出版社パーリーでビンゴ大会で景品を貰った」とか「水族館のフロアを貸しきって出版社パーリーをした」とか「水上クルーズで出版社パーリーした」とかそういう報告を写真付きでされているのを見かけるたび、私は結構歯噛みをして悔しがっていた。
こういう悔しさというのは良くない。「混じりたいものに混じれない、チクショウ!」というのは、「混じりたい母体のことを勝手に恨んでいる」「承認して欲しい相手を先んじて憎悪している」という物凄く厄介な状態だからだ。ここにハマってしまうと幸福が得られない。母体に近寄っても離れても苦しむことになるからだ
如何せん、去年の段階で僕は「来年はこういうパーリーに参加したいな」と強く意志した。そしたら参加できたので、良かった。
パーリー会場はでっかい広間で、名札をつけた沢山の作家先生や編集さんやスタッフの皆さんがワラワラ入って、お酒を次いで、皿を抱えてご飯を食べながら会話をするのである。
その際に感じたこと、分かったことを、この機会にまとめておきます。

・人は皆孤独
僕達は基本的には孤独なのだということが物凄く分かった。
孤独!つまり、僕らは知り合いとかが居ない限りは大体の場合、一人で、お皿かお酒かお箸を持って、フロアをウロウロするハメになるのだ。編集さんに会えれば、編集さんが気を回してくれで誰かに引き合わせてくれるかもしれない。そんな感じなのだ。

・自分から話しかけに行かなければ会話はできない
これもあらゆる人間関係における真理なのだが、ついついためらいがちになってしまう。
この躊躇に絡むのは大体次の二つの要素だと思う。
即ち、A・自分に対する自信の無さと、B・相手に対する無関心、この二つだ。
感謝すべきことに、漫画家はに関しては一定以上クリアしている所がある。生み出した作品と、日々の努力や労苦が、「会話の基盤」として使えるからだ。それでも「相手は自分を知らないんだから声掛けても迷惑では」という萎縮は生じる。
真に厄介な問題はだ。「お名前は知ってるけど作品のことをよく知らない」とか「作品は知ってるのにお名前と結びついていない」(これすげえもったいないと思う。よくあることだ。前に失楽天で、陰毛が濃いことを気にしておセッセを拒んできた彼女とようやくおセッセする話があってめっちゃ覚えてたのに作者先生の名前を覚えてなかったのだ。内藤らぶか先生だ。)とか、あと「昔の作品は知ってるけど最近の作品のことを知らない」とか、そういうことが結構あるからだ。
これ、恐ろしく痛感したので、今後はしっかり作品に関心を持って接すること、そして最低でもエロ漫画雑誌とかでおシコり申した作品の作家名は絶対に記憶しておくことを、心に決めた。

・会話って何じゃろう
会話というのはよくわからん。A・当たり障りの無い話と、B・踏み込んだ話、どっちがいいとかどっちをどう使うかというの、教科書とかにも載ってないのにみんな日常生活とか合コンとかキャバクラとかで平気でこのスキルを要求するし、おかげですぐ事故が起きてこっちばっかり後遺症が残ったりするのだから、なんか教習所とか欲しいものだ。
まあ想像だが…
A・当たり障りの無い会話=話し方から相手の社会常識、対人常識、そして人柄を知り、相手をしていて心地よいかどうか・信頼できるかどうか・共通の話題を持てるかどうかを判断する段階
B・踏み込んだ会話=相手が一定以上信頼できる/話題を共有できると分かってから、自分と相手の内奥の趣味趣向や考え方を披露し合い、交換して、互いの精神生活を向上させる営み
多分こんな感じの役割分担になっているのだと思う。スマブラって、ダメージを与えて下準備吹き飛ばして気持ちいい、みたいな役割分担があるじゃないですか。あれと同じなのではないかと思う。
…ということ、自分で整理してみて、今、ようやく分かった。なんてこった。

その上で、会話を構成するファクターはこんな感じになるんじゃないだろうか。
1・挨拶
2・自己紹介
3・共通の話題を見つける
4・その話題に対する各人のコミットの仕方を引き出し、互いに有益であるようにじっくり交換する
大体こんなものになる(たぶん合ってる)。
ありがたいことに作家の飲み会となると、3が大体「漫画」で確定するし、4も「漫画の方法論」で確定するのでここんところ苦しさがない。
そうすると、例えば…
ケース1:こっちが知ってる先生を見かけたら
挨拶して、自己紹介して、「好きです」って言って、過去の単行本の好きな話であるとか最近の作品の話をしたりして、気になってる点だとか創作のコツだとかいった話を聞いてみてウンウンフムフム頷いたりする、
見たいな感じになるし、
ケース2:互いに知らない同士であったら
挨拶して、自己紹介して、どういう作品を描いてるのかを聞いてスマッホで調べたりして、創作上の労苦だとか方法論だとかの話を互いにして情報交換してウンウンフムフム頷いたりする、
そういう行程を踏まえれば、とりあえず間違いはないのではないかと考える。
…だが、このやり方だと多分僕らは早々に行き詰って疲弊してしまうような気がする。
というのも、一回の会話なら成立しても、二回目三回目となるとネタが被ったり話題がなくなったりしそうじゃありませんか。
多分それを回避するには「常に新しく勉強していること」が必要で、じゃあそれは具体的にどういう振る舞いなのかというと、新しい作品とか漫画とかアニメとかゲームをその都度摂取し、解釈し、吸収し、自覚的に言葉に紡いで貯めていくことなのではないかと思う
良き会話をするとは良く生きることなのではあるまいか…

パーリーの話に戻しますに、

・人は皆苦労している
これを知れたことは本当に良かった。
基本、会場にいらっしゃるのは僕より実力も才気もある先生ばかりだ。絵とかめちゃ上手いのだ。
そんな先生方が、皆様やはり苦労されている。
そういう話を聞くと、「何だかんだで僕らは互いに苦労しながら同じ世界を支える者同士なのだ」と、実感する。
「混じりたいチクショウ!」とか「承認されたいチクショウ!」みたいな歪んだ自意識がじんわり癒される、不思議な空間だった。
そういう意味で、あの場でお話できたことは本当に有意義だった。

前を向いてがんばろう、と思った。

エロ漫画描く方のビフィダスFです。
この度、メロンブックス様で開催される第四回エロマンガ祭りフェアにて、
グッズのイラストを参加させて頂きました。光栄だぁぁ!
期日は10月1日~11月30日
メロンブックスさんの店頭とか通販とか電子版とかで
1000円ごとお買い上げにつき1ポイントンが付与され、
ポイントンごとになんか対応グッズと交換できるとか何とかです。
詳細はこちら!!
メロンブックス公式イベント紹介ページ
https://www.melonbooks.co.jp/feature/detail.php?feature_id=1053

僕はなんかおさげの女の子の書き下ろしの絵で、3ポイントンでゲットできるクリアファイルの絵です。
メロンクリアファイル仕上げsamb

メロンブックスさんの店頭に僕の単行本(キミを誘う疼き穴という名前の単行本)があるとええんじゃがのう。
b1リサイズ

よろしくおねがいします!

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10月末発売号エンジェル倶楽部の原稿(↑今作のヒロイン、川瀬まつりちゃんだよ)を入稿して一息つけるので、
この数日あったことや読んだ漫画について備忘録がてらメモンしておきます。

『サーカスの娘 オルガ』。上野の明正堂書店にて、たまたま発売日だったらしく平積みされていたので購入。
物凄く面白い。面白い!!
舞台はロシア。寒村からサーカス団に引き渡された少女オルガの物語だ。ゆっくり読ませてグワグワと面白い。
で、フラリと立ち寄った上野動物園園内で読んでボロ泣きした。
感情だとか山場だとかを、大げさでなく、押し付けがましくなく、でも読者にガンと打ち出す仕方というものについて考えさせられている。
なんかもっとずっと、「よくあるマンガっぽいこと」から離れた表現が許される気がする。
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ウメハラマンガが面白い。
https://web-ace.jp/youngaceup/contents/1000032/
↑ヤングエースUP(ネットで読める奴ね)の作品ページ。かなりバックナンバーを遡れる。
最近、単行本7巻も出た。

格闘ゲームが物凄く強くてあちこちで活躍されているウメハラというゲーマーの少年時代を描いた伝記風物語なのだが、
ここに出てくるライバル達のキャラクターが恐ろしく立っている。水道止めてまでゲームに金を費やし勝負に人生を賭けていて圧倒的な練習量でウメハラをボコボコにするクラハシとか、なんかすごいオーラを持ってて暴君不良っぽくてヘラヘラしながらも恐ろしく高度な対戦理論を持っててウメハラをボコボコにするオゴウとか、もう立ちに立っている。ウメハラがクソみたいに強い上に、クラハシもオゴウもウメハラをボコボコにするので、つまりみんなクッソ強いのだ。
で、しかもこのクラハシさんやオゴウさんは実在しているプレイヤーなのだ。
「じゃあきっと、マンガ化するにあたって当時の思い出や出来事を脚色して、キャラとかちょっと盛って、描いてるんじゃないの?」とか、読んでるこっちは思ってしまう。
が、先日、この主人公ウメハラと、クラハシ、そしてオゴウが実際にゲームで対戦して決着をつけるという企画があった。

これだ。
生で見て僕は打ち震えて、泣いた。
物凄い面白かった。
しかもキャラが本当すごいんだ!キャラというのはつまりは三者の行動哲学みたいなものだ。それがバリバリに立っていて、実況している周囲が絶叫し感動し喚き叫ぶのだ。
すごいよ。
リアルからマンガが飛び出してきたと思ったら、マンガからリアルが更に飛び出してきた。
ウメハラマンガもクッソ面白い。強くなればなるほど対戦相手が減っていくというジレンマを抱えたクラハシが、ふとウメハラ達と心を通じ合わせる瞬間のようなものがあって、読んでて胸が熱くなる。
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先日、同人即売会イベントの為に人形町へ行った。その時のこと。
前日が大型イベントだったのだが仕事の都合で行けず、気まずい思いをしていた。
で、このオンリーイベントにて、お会いしたかった方々にご挨拶に伺ったのだ。
その時は熱っぽかったり喉の奥で変な味がしたり散発的に頭痛がしたりと体調不良気味で、
しかも原稿の進捗の悪さなどがあり兎に角具合が悪かった。
しかも心に余裕が無いせいで(←言い訳)、コミケで買わせていただいた作品のご感想とかも言えずじまいになっていたのだ。
だから、ウェーイとご挨拶して新刊を買わせて頂いた後、私は聞かれもしないのに言い訳じみたことを半笑いで言い始めた。
いや、近頃本当忙しくて、すんません。しかもなんか近頃頭痛くて。ハハ
そうすると皆さん笑顔で心配して下さるのだ。
大丈夫ですか!?
同情を買うのは中々気分の良いことだ。
で、「大丈夫です、ではまた!」とスペースを立ち去ったその瞬間から、身体に異変が起きた。
頭痛が激しくなる。眩暈がし、悪寒までしてくる。転がり落ちるように体調が悪化した。
ああ、他人に自分の病気アピールだの忙しいアピールだのをするもんじゃない。なんてみっともないんだろう。言い訳がましいし、なんか負い目を自ら白状して弁解しているみたいでアホみたいだ。
と、めちゃくちゃ後悔した。
考えてみれば私は漫画とか作品を描くことで人に認知され、人の繋がりを得て、作家さんとかレイヤーさんとかと挨拶できるようになった身だ。
作品を作って人を喜ばせるというプラスの努力によって人間関係を勝ち得てきたのだ。
ならば、やはりプラスの努力の中で人と繋がっていたい。喜ばせあう関係の中にいたい。
そう思って、言い訳じみた体調不良アッピルや忙しいアッピルを金輪際しないと天に誓った。
そしたら体調もスーッと良くなってきて、数日前から生じていた頭痛も消えたのだった。

人間関係に対してウソをつかない、というのは本当に大切なことなんじゃないかと今更思う。
で、この「ウソをつかない」というのは「思ったことは悪口だろうが何だろうが何でも言う、包み隠さず言うのが誠実!」とかそういうことではなく、「相手に関心を持って接する」ということなのではないかと思う。「実は関心が無いのに関心を持ってるフリして近づき、取り繕う」というのが、一番厄介なウソなのではないか、などと思う。

エロ描く方のビフィダスが失楽天10月号(9月17日発売)でマンガを掲載させて頂くことになりました。
アパートの隣室に引っ越してきた外国人の女の子。
ひょんなことから彼女と料理で繋がることになるお話です。
料理っていいよね!
資料としてロシア料理の本を買ったら面白くてめっちゃずっと読んでました。
チラシ1

チラシ2

ご感想やアンケート、よろしくおねがいします!
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先日、失楽天誌の編集さんより、はがきアンケートやwebアンケート(失楽天誌はアンケートをwebで出せるハイテックシステムが備わっているのだ。https://www.wani.com/questionnaire/←ここからアクセス出来ます)でのご感想を頂戴して、読んで僕は泣いた。
ご感想に、「あっ、ここ気づいてくれて嬉しい!」ということがバッチリ書いてあったりすると、孤独の中でクネクネ考えていたことがちゃんと実を結んていたと実感できて、兎に角報われた気分になります。
ヒロイン(夏目さんですね)のイラストを描いて投稿してくださった方もいらっしゃいました。僕は泣いた!
本当励みになりますし、力になります。ありがとうございます!
ガンバロ!

ビフィダスです。
大分遅れてしまいましたが、コミックマーケット92、お疲れ様でした!
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ご来場頂いた皆様、当スペースにお越し頂いた皆様、新刊お買い上げ頂いた皆様、ご挨拶頂けた皆様、この場を借りまして改めて御礼申しあげます。ありがとうございます!
差し入れお持ち頂けました皆様、ありがとうございます!写真とる前に食べてしまいました…。
また、会場に私の単行本をお持ち頂きました皆様、本当ありがとう御座いました!急ごしらえのイラストですが、描かせて頂きました…!また何か次の機会があればこういうことを致したく存じます。
・幾つか振り返ること
この夏コミは準備時期になって家庭内のドタバタがあり、参加どころじゃないムードになったりして準備が極端に滞ってしまったのですが、如何せん事態が落ち着き、新刊を用意できて良かったです。次はしっかり準備したいところですが、果たして。如何せん頑張らねば。
まとめ本表紙1切り抜き
新刊はこちら!通販&電子版、販売中です!よろしくね!
・売り子さん
さて、参加が怪しいとなると、当然、当日のコス売り子さんをお願いしたりすることが難しくなります。
「○日目、ご都合よろしければ売り子をお願いしても宜しいでしょうか?僕は当日参加できるかわかんないんですけど」みたいなフニャフニャしたお願いをする訳にはいかないからだ。
しかも、いざ僕の参加が確定したとしても、期日が迫れば迫るほど知り合いの方の予定は確定していくので、こちらからお願いを持ちかけることが希望の無い博打になっていく。たとえ希望の無い博打でも、声を掛けなければ可能性は0%なので、絶対に声は掛けていかなければならない!のに、その勇気はどんどん奪われていく。(こういう心理的な罠は割とよくあり、例えば何か願書だとか応募だとかの締切を忘れてたことに気づいた時など、何故か我々は心理的ショックを避ける為に、締切の確認そのものを避けて布団に篭もってゲームボーイしたりする。あれだ。)
可能性の問題に加え、別の頼み辛さも生じてくる。知り合いの方の予定や都合をコミケ直前の段階で動かしてしまうというのは、もの凄く心苦しいのだ。直前近くになって知り合いの仲良しの作家さんが、「三日目、体力的に休みたいけど手伝えなくもないよ」と声を掛けて下さったのだが、やはり休む予定であったのなら休ませてあげたい。近代的男性というのは悲しい生き物で、他人の予定を変えさせることにすさまじい罪悪感を抱くものなのだ
そんな訳で、今回はものっすごくヒーコラした。
今回は、本当土壇場になって、みーちゃん様に売り子さんをお願いすることが出来ました。ありがとうございました!!!
・ある反省点
サークルチケットは3枚あって、サークル主のほかに売り子さんなりお留守番さんなどのお手伝いさんを計2名までヘルプをお願いできるのだが、やはり、売り子さんに加えてもうお一人のヘルプ要員が欲しい。
昼過ぎ1時~3時あたり、サークル主は挨拶回りしたいし売り子さんには長めの休憩&自由時間をあげたい、というタイミングでの、お留守番のヘルプ。これが本当に本当に助かるのだ。
ここのところ見込み違いをしたせいで、当日の挨拶回りの時間が全く足りなくなってしまった。ご挨拶できない方がいて、申し訳なかったです…トホホ。
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以下、個人的メモです。
双子_003

ロシア娘_007
2ヶ月くらい、休みなくずっと漫画を描いてました。
7月から8月にかけ、
・商業カラーイラストの仕事複数(7月末締切)
・エンジェル倶楽部の表紙&ポスター(7月末締切)
・エンジェル倶楽部の20P白黒漫画(8月10日締切)
・夏コミの同人誌(8月頭入稿)
・夏コミ(8月11~13日)
・そして失楽天の18P白黒漫画(8月末締切)
・そこからまたカラーイラスト1件(8月末締切)
これらが8月の終わりに綺麗に終わった形になります。コミケ後も、戦利品を楽しむ余裕がなかった。
絵の仕事を僕は基本一人でやっています。
さすがに失楽天さんの原稿はアシスタントさんの補助をお願いしましたが、僕の作業の仕方は分担をしづらいことなだけに中々上手くいきませんでした(ここも見直さないといけない)。
で、私の場合、商業の仕事は、ネーム提出から下書き~ペン入れ~トーン貼り~仕上げまで一気呵成、休みなしでその仕事だけを粛々と進め続けるという形で仕事をしています。
これは私のジンクスとかメソッドとかいう奴で、商業デビュー以来、次のような考えの下に自分の作業サイクルが形成され、維持されてきました。
「作業速度が速いほうが、集中できていることを意味するし、作家としての生産性の証明にもなる。
 従って、執筆を開始したら提出までは極力急ぐ。そして、急げば急ぐほど自信がつき、将来の展望も広がるし、やる気も上がる。」


…さて、今回で、そのサイクルがとうとう破綻しました。
今回、ポックリと、無いのです。何を次に描くか、というエネルギーの蓄積が、原稿入稿後から即座に次回作に突っ走れるスタートダッシュが、無い。
これまでは毎月毎月、その都度その都度、原稿を描きながら同時に何か凄く好きな作品、上手い作品に出会っていて、「あっ、次はこんな作品を描きたい、勉強したい」みたいな刺激が常にあったんです。
が、
コミケによる製作リズムの躓き(「アイデアの強制搾り出し」みたいなことが起きる)。
そして、エンクラと失楽天の作品構想をほぼ同時にやったことによる、ネタのストックの複数同時消費。
「あんまネタを前々から暖めてると、描く段階になって腐っちゃって勿体無いし、思いついたばかりの新しいアイデアを試せなくなるから、早いうちからネタ出しするのはやめとこう」と考えた結果の、ネタ貯金の欠如(まあこれは望んだ結果なのですが)。
そして何より、インターバル無しで作業していたことによって引き起こされてしまった、ゆっくり次回作の構想を考える時間や面白い作品にゆっくり触れる時間の欠如
これらのしわ寄せが一気に来ました。

おかげさまで逆に今の僕はすごくスッキリとした気持ちでこの遅い夏休みを過ごすことが出来ています。
絵の練習をしたり、何の目的もなく好きに作品をインプットしたり、次回作の構想を練るために自分の過去や未来を考えたり、そういうことが出来ているワケです。
ですが一方、「自分の作業メソッドはこのあたりで見直ししておいていいかも」とも思っています。
つまり、インプットの時間を増やす為に、週に一日とか二日とか、「絶対に作業をしない日」を作ろうというワケです。ツイッターにイラストをアップしたりする時間も余力もないので、私の発信力もガタガタに落ちている。ここを回復させるためにも、「ぶっ続けで延々と作業」はやめよう。そう思うようになりました。
サステイナビリティ。無理してメチャクチャに仕事して身体や心やモチベを壊してその世界から消えていく、というのではなく、長く着実に仕事を持続させていく上で、何かしらの「方法論」を自覚的に立てるというのは多分必須に近いことだと思います(世に言う「人生哲学」みたいなものは、つまりはこれなのでしょう)。が、この方法論という奴、折を見てチェックし、整備し、最適化とは言わずともチマチマ改善していかないといけないのですよね。面白いなあ。

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