ビフィダス牧場

サークルyogurt、ビフィダスの活動報告場です

2020年04月

エロ描く方のビフィダスです。
4月末発売のエンジェル倶楽部さんの新作、できました! 
「陽菜ちゃんはHにハマっていく」
チラシ1
チラシ2
 ひょんなことから出会い、ひょんなことからエッチしてしまった
陽菜ちゃんとオッサン。この許されない関係はどこへいくのか!
人間、オッサンになっても、揺れる心はあるんや。
よろしくね!感想聞かせてね!
チラシ3
チラシ4
チラシ5
 

ビフィダスです。
2、3、4月と原稿が重なっておりましたが、今ようやく一息つける状態になったので、
備忘がてら、この数ヶ月で生じたことをまとめておきます。

1、精神的低調
2月中盤からやっていたのは、
・夏コミ「北へ」 合同誌原稿
・夏コミオリジナル同人「星のない温泉」48p 3月20日入稿
・エンジェル倶楽部用新作読み切り20p 4月9日入稿
の作業だった。
「星のない温泉」はページ数が多く、すなわち純粋作業量が多かった。通常の倍くらいあった。
私は進捗を一定に保って走るようにしているので(毎晩進捗を記録しつつ目標を宣言しているのはそのため)、短距離だろうが長距離だろうが走るペースは変わらないのだが、
自分へのご褒美になっているのはやはり「完成・入稿の達成感」と「読者からの反応」ではある。
つまり、ゴールがいつもより遠いというだけで、完成の達成感は得られづらくなり、ましてや作品の提出や公開が遅れてレスポンスを頂けるまでの時間が延びるので、その間は不安と孤独(なんというか、暗闇の中、一人で間違った道を歩いてしまっている気がしてオロオロする感覚というか)がひたすら蓄積されていく。商業原稿の場合、編集さんが「バッチリじゃないですか」と言ってくださって、それでとりあえず速かに救われるのでいいのだが…。
今回はそういう意味ではかなり辛い数ヶ月だったように思う。というか、ここ数ヶ月の辛さを思い返すとこういう孤独感が強かった気がする。 
星のない温泉、面白かったら星とか感想とか頂戴ね・・・!
…だが、こういう不安みたいな精神的低調というもの、振り返ってみるとちょっと情けないところがある。
依存的というか、先生に褒められないと頑張れない優等生みたいなフニャフニャしたところがある。
本来は勉強であれ漫画であれ、自分の為になると思っていることなら、誰に何と言われようと粛々と自分のなすべき事が出来るものだし、
作家みたいな特殊な稼業はこういう「孤独に粛々と進めるパワー」みたいなのを誰もが持っているし、そもそもこれを持っていなければ始まらない仕事だ。
つまり、「自分の歩みが正しい方向に向かっているという自信・確信が揺らいでいる」というのが、今、私に生じている問題の根幹なのだ。
自分の内側から生じる確信みたいなもの、これが今、目減りしているっぽい訳なのだ。

2、自信の源
この内発的な確信、私が考えるに三つくらいの要素がある。

1・作風論。つまり「俺の出す作品はこのラインでいく、このラインには手ごたえがある(すでにある、もしくは、今後あるはず)」という中期的見通し。
2・工程論。作画、作劇に関する具体的な方法論。短期的、個別的指針。
3・キャリアプラン。「自分の仕事はどこに繋がっていくか、明るい未来が広がっているのか、手詰まりなのか、手詰まりならどう打開できるか」みたいな長期的見通し。

イメージとしては、飲食店をやりたい人だと…

1→どこでどんな店をやるのか、それは狙い目なのか。通勤客のために立ち食いそば屋を開くのか、有閑マダムのために小洒落たイタリアンを開くのか。
2→料理したり経営したりのプラン。秘密のレシピとか合理的キッチンとか最高の職人とか。内装外装とか宣伝とか。
3→それを一生の仕事にするのか否か、どうなりたいのか。10年先の自分は?このビジョンがないと、5年目くらいに鬱になりそう。

この三つが同時にしっかりしてないと、なんか上手くいかなさそうだし、やってる人は意識的であれ無意識的であれこの三つがしっかりしている予感がする。

今の自分はこの3点が同時にターニングポイントだったりピンチだったりの状態にある。

作風論:そもそもエンジェル倶楽部さん、失楽天さん、オリジナル同人シリーズで三つのラインを抱えている(つまり三つの異なる立地にそれぞれ飲食店を構えている感じだ)上に、三つのラインがちょうど更新時期にある。エンクラ→単行本がそろそろ出る。失楽天→単行本が出たばかりで、2冊目単行本の指針を決めていかねばならなくて、今までの自分をどう変えるのか、新しいことをするのか否か考えていて割と脳味噌が痛い。オリジナル→永遠に指針を更新していかないといけないので結構脳味噌が痛い。

工程論:近頃ここんところの手入れを疎かにしていて、無思慮に強引に作劇作画を推し進めてしまっている。インプットが減っている上に考察時間も減っていて、結果として手癖に頼りがちになる(手癖そのものは全然悪いことじゃないけど)。とにかく、鮭の稚魚みたいに自分の手持ちのエネルギーだけで走るのには限界がある。

キャリアプラン:雑誌人気→表紙→単行本→ビデオ化→アニメ化→フィギュア化、と、成年向け漫画家としての夢を叶えて来てしまって、次のでかい質的ステップがない。一般漫画のスカウトとかも来やがらない(他の人にはめっちゃ来てるっぽいのに!んいいーー!)。私が描いたらもうすごい面白い漫画を出せると思うのにどいつもこいつも見る目がありやがらん。まあ、これは私が描く準備が出来たら持ち込みでもなんでも自分で勝手にやるので相手を待つ必要はないのだけど。

…こんな感じで、ちょうど三つとも怪しい感じなのだ。

3、解決策
キャリアプランに関してはどうしようもない。今後は質的ステップを望めないので、量の向上と安定を求めねばならない(量にも限界があるんだけど、そもそも見上げる天井が全然高いので余地がありまくりだ)。望むべき作家像に近づくためにコツコツやっていく。
作風論に関しては、とにかく今は熟考が必要。熟考の時間をしっかり持つ。近頃作業ばっかりで考える時間が無くなっていた。
工程論に関しては結構難しい。
自分で問題に感じているのは、
・作画面:進捗を焦って、細かいところをババっと進めてしまう→真似したい作家先生の作品をぎっちり分析して方針を決めて作画していく→新しい刺激を得ることと、過去に刺激を受けた作品に立ち戻ること。まあ好きな作品を手元に置いておいて分析すること!新しいことを一つずつ試す!
・作劇面:作劇の構成というのはボーッとしているとどんどん収斂していくものなので、いいなーと思った作品の作劇的構成を分析してレパートリーとして保存しておく。レパートリーは三つあれば盤石と古事記にある。まあ好きな作品を手元に置いておいて分析すること!
・クオリティ面:「買いたい・読みたい・ナウい」と自分で一瞬で思った作品は全部買って、手元に置いておいて分析すること!
分析は人工の翼と古事記にもある。分析分析分析!

・痛感したこと
方法論というのは一度作ってもボーッとしていると意識されなくなってしまう。私もボーッとしてしまっていた。だから、この機会に方法論を振り返って、再インプットしつつついでに諸々手入れをしておきましょう。
あとは分析!!

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