こんにちは。
さて、合同誌(アンソロと言うほうがなじみかもしれませんが)を主催した経験を基にした備忘録、最後の第三弾となります。
今回は、告知作業、宣伝作業、サンプル作成等についてです。
合同誌はコチラ!→ソリコレ~艦娘剃毛合同~のお知らせ C89

【宣伝という行為】

合同誌は、企画立案~寄稿者募集~頒布(~委託販売)の全ての段階において
適切な告知をせねばならない。
宣伝をするというのは、発表した自作品に対して一定の責任を持つことであり、
つまりは自分の作家性に対して責任を持つということであり、
さらには寄稿して下さった方々に対して一定の責任を持つことであり、
そして作品を購読して下さった読者の皆様に対して一定の責任を持つことを意味する。
個人作品の場合でも事情は大体同じではあるのだが、合同誌は「寄稿者への責任を背負う」点でちょっと意味が異なってくる。ここは腹をくくって堂々と、粛々と、やるのがいいと思う。
宣伝を敢えて控える場合も、宣伝効果を狙っての行動であるべきだ。あくまでベクトルは「宣伝する方向」に向いている。

【合同誌製作フローチャート】

そもそも、合同誌企画というのは広報行為・宣伝行為と切っても切り離せないものなので、
折角の機会で企画立案からのフローチャートを用意してみた。
さて、皆様がイメージされる合同誌企画の進行はこのようなものではないでしょうか。
フロー1
……何かそれらしいように見える。
だが、作業の具体的なあり方を想定してみると、最初の時点で凄まじい欠陥があることに、気づかれる。
「執筆者を募集」「寄稿者が集まってくれる」の箇所。ここだ。
これ、本当だろうか。
「人が集まらない」というビジョンは易々と目に浮かぶし、「来て欲しい人が集まらない」だとか「特に面識のない人から寄稿の申し出をされる」場合もある。
実際のところは、合同誌企画の大半は、告知に至る前にこんな過程を経ている。
フロー2
構想した時点で、「知人の作家さんに裏で声をかけて打診してみる」ということを、やるのだ。
それで、望みの作家さんが集まれば、そのまま執筆に入っていく。
また、「この企画は大きくできる気がする!もっと分厚い本にしたい!」などと主催側が意志したならば、
「現状こういう執筆者がいます」と告知しながら好きな作家さんに内々に打診したり、公に募っていく。
(……ちなみに、合同誌企画は「大きくすればいい」というものでは決してなく、むしろ大きいほど様々なリスクを伴う、ということは念頭に置くべきことだ。
主催する側として、自分の目的をしっかり見定めておかねばならない。
今回私は「大好きな作家さんと同じ本に載る(結果的に本は大きくなる)」ことを目的の一つとして設定したので、それに関連するリスクも引き受けた形になる。この目的設定とリスクを踏まえておかないと、後々不幸を招く。
あと、今回の「剃毛合同」の場合、好きな作家さんであっても「この方、剃毛を描かれるのであろうか……」と遠慮して声をかけるのを控えてしまう事態も何度も発生した。)

話を戻すに、上のフローチャートを見ると、告知や宣伝のタイミングが幾つかあることが分かる。
1・執筆者募集
……これは、上述のように「企画が成立しそうで、更に膨らませたい」場合にのみ必要性が生じる告知行動。
内々で済ませたい時ならば不要だし、企画が成立するか分からない段階で募集をかけてしまうのは失策
2・イベント前の宣伝
3・イベント後の宣伝
この二つは以下に述べていく。

(追記)☆「そもそも知人の作家さんがいない!」という時


同人活動というのは同好の士の繋がりで出来ているものなので(これは同人に限らず、作品を公開している人全般に当てはまることだと思うのだが)
作品を作る側にいるならば、憧れる作家互いに尊敬できる作家問題意識を共有する親しい作家人格的に信頼の置ける作家という繋がりは自然と出来てくるものである。
そもそも、こういう繋がりから、合同誌企画というものも自然と思い立つことになるのだろう。
人との繋がりというものをまず考える。そして、繋がろうとするなら、自分に何が出来るかを考える。こういうところから物事は始まっていくのだと思う。(あ、考えたら広報ってそもそも「人との繋がりを作ること」だった。)
……そういう意味では、私はあまり合同誌企画に向いている人間ではないのだ。「他の作家さんに積極的に繋がりに行くことが苦手」だから。だがこういう、繋がりを作ることへの苦手意識は、作家としての自分の成長を決定的なところで阻害して閉じ込めてしまうと近頃気づいたので、改めていきたいと思う。島村卯月、頑張ります!

【イベント前告知】

イベント前の告知は責任を持って入念にやる。ツイッター、ピクシブ、HP、ブログなど、可能な媒体を連動させて行いたい。
あくまで私の考えでは、
「頒布イベントの二週間前」「通販予約開始時」にガッチリ宣伝し、
「イベント直近」に、これまでと違うスクリーンショットを使った毛色の違う告知を行って宣伝に目新しさを与える
といったやり方が良いように思われる。
イベント直近というのは、新刊情報が過密化して以前チェックしていた筈のものも忘れ去られ易いので、新規に宣伝するのは良いことだと思われる。

☆サンプルページの選定基準
さて、宣伝や通販委託では、宣伝担当者は本誌よりスクリーンショットないしサンプルページを選定しなければならない。
サンプルページを作る場合、皆様は本誌からどこを抜き出しますか?(とりあえず成年向けとして)
1・冒頭、導入部分
2・サンプルでオチを見せてはいけないので、オチに向けて物語が盛り上がっていく部分
3・オチ含めて作中で一番エロくてそそる箇所

……色々な戦略があるとは思うので一概には言えないことなのだが、
私は当初は「」だと思っていた。
だが、冬コミを終えた今の時点では、私は決然として「」を選ぶ。オチだろうが構わず3を選ぶ。
また、長い話かつ冒頭が面白い話の場合(冒頭が面白くない作品ってのもタイガイだが)、冒頭をたっぷり数ページ、もしくは十数ページ、ピクシブ等で先行公開してしまうという宣伝の仕方もある。続きが読みたくなる「そそる」話ならば宣伝になる。度胸あるよね。でも、多い。
また、「最初から一部のページをサンプルページにするように見越して漫画を構想する」という人もいる様子だ。
「全身これサンプル」みたいな、どのページを切り出しても魅力にあふれている作家さんもいる。これはもう怪物作家なので参考にならない。
こういうこと、私は全然分かってなかった。が、今わかったので、今後は努力する。

☆表紙はどうしよう
表紙の出来というのが本の魅力を決定するといっても過言ではないので、
表紙に関しては困った。絵を作ってしまっていたので、ロゴでどうにかするという方策で色んな作家先生のご助言を受けながら手を加えた。
表紙デザインに関しては、表紙製作を受け持つ人は覚悟して勉強しまくるのがいいと思う。
勉強法とは…
売れ筋の漫画や同人誌の表紙を見て見て見て模写して模写して模写して分析して分析して分析して取り入れて取り入れて取り入れて試作して試作して試作して試行錯誤して試行錯誤して試行錯誤して信頼の置ける作家さんやデザイナーさんの判断を仰いで仰いで仰ぐ。
やろう。
あと、表紙を主催者が担当せねばならない理由はないので、参加者の誰かに前もって依頼してしまうのも手なのだろう。ですよね。今回は私の引き受け性が出て、私で描いてしまった。

【イベント後告知】

頒布イベントが終わっても、当然告知は継続する。
何度も言うが、宣伝というのは自分への責任行為であり、のみならず寄稿者への、更には本を買って下さった全ての方への責任行為でもあるので、物怖じせずにやる。謙遜して遠慮するのはこのような方々全員への背信行為になると思ってもいいと思う。
先ず、合同誌の主催者は合同誌の読者でもあるので、寄稿された作品全てに対して感想を述べて拡散するくらいのことはする。当然する。 感想というのは寄稿者への最大の返礼であるからだ。
折角なのでその時のログをまとめておいた→「ソリコレ~艦娘剃毛合同セルフ感想メント行為」まとめ
今後もし私が合同誌に寄稿する側になった場合は、一寄稿者の立場からでも多分このように感想を送ると思う。一寄稿者もまた合同誌の読者だからだ。 
そして、本を読みながら、また色々な方のご感想を集めながら、本に新たな魅力や切り口が与えられたと気づいたら、それもまた広めていく。
(例えば「剃毛合同」なのだが、ここでの私の作品は堂々たる霧島まんがであり榛名霧島である。サンプルはここ
金剛型姉妹クラスタの方には是非お手にとって頂きたいのである。あと、いつもの日向が出てくるので、伊勢日向まんががお好きの方にも是非お手にとって頂きたいのである。) 
twitterをこまめに検索し、本を喜んでくださった御反応があれば、それも感謝しつつ物怖じせず拡散する。
「その本を楽しんでいる人がいる」というのは、その本を手に取る上での最高の力になるからだ

このような仕方で、適宜宣伝を行いつつ、行き渡るべき人に本が行き渡るようにこまめに配慮する。
これが、主催側として引き受けるべき事柄だと思う。

……

以上、合同誌の主催として経験したことや反省点を長々と書いてまいりました。 
今後、合同誌の企画を考えている方や合同誌への寄稿を考えている方の参考になれば幸いです。
また、何かご意見等ございますれば、是非お寄せ下さい。
拙文、失礼しました。