エンジェル倶楽部次月号に向けた原稿を入稿した。キャラデザ提出日が9月6日だったので、
この20P原稿に20日程度かけてしまったことになる。
今月はあれこれ用事が多く、作業時間を思うように取れなかったのもあるし、艦これイベントが重なってムニャムニャといったことがあったので深刻視はすべきでないと思うが、
それでも「時間をかけすぎた」…というか「気乗りしなくて作業が進まないことが多かった」という嫌な気分が残っていて、あまりスカッとした入稿明けではない。まあこれも「週末に三連休が重なって、『あんま急いでも仕方がない週末』の時間が複数回あった」という事情から来るものが多いのだけれど。
……
ついでに、備忘がてらちょっと思い出したことを描きます。
先刻「失楽天」に掲載させて頂きました「もてなしの湯」。
この作品は、描きながら悩み、描き終えた後も悩むというかなり苦い状態の中に晒され続けた作品だった。
komifloはこちら→https://komiflo.com/comics/4179
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温泉街にて、困った女性と知り合う話というのを描きたかったのだが、
この女性(ヒロインの麦さんね)は、外見からして「温泉っぽい女性」では全く無い
これは意図してそうしたことだ。
「温泉っぽくない女の子が温泉宿の主をしている」という出会いがこうふんすると感じたのだ。
だが、描いていくうちにどんどん不安になってくる。
基本、「外見」と「属性」は連動しているほうが良い(ここの「良い」の意味も問題なのだが)。お嬢様然とした外見の子は、お嬢様であるか、お嬢様でありながらド変態とかと相場が決まっているし、黒髪ショートのボーイッシュ日焼け娘は運動部の後輩か、再会した田舎の幼なじみと相場が決まっている。こういうのは見て一撃で分かる。見て一撃で、舞台・人物の性格・物語・プレイ内容までおおざっぱに掴めるのがいい。
エロ漫画はとりわけ視覚的な訴求の強い分野だ。目に飛び込んでくるわかりやすく魅惑的な1ページ、1コマがあるだけで「おっ」と物語世界に引きずり込めるし、これが無いなら下手すれば雑誌の中で目にも留めてもらえないかもしれない。
…そんな中で、「もてなしの湯」のヒロイン、属性と外見が連動していないヒロインは失策のように思われた。
描きながら不安が膨れ上がり、企画当初の意志や意図はグワングワンに揺れて、描きながら「自分はダメ人間かも」とすら思った。
……
こうして発表された本作だが、結果としては(アンケートの集計はまだだから、よかったら送ってね!このページの画面下部にアンケへのリンクがあるんよ→https://www.wani.com/product/13878_s/)とりあえず、komifloではこれまでにない沢山の反応とご感想を頂けた。
読んで頂けたこと、そして読んで頂いた方からご反応を頂戴できたということに、安心した。
だから、当初の私の意志や意図はとりあえずそう間違ってはいなかった、と、一旦自分の気を宥めることができている。
……
本作を、外見と属性が違うヒロインにしたのは、「読んでいる人が自分で見つける宝物のようなヒロイン」のようにしたかったからだ。
先の表現を使うなら「見て一撃では分からないものを、自分で読んで見つける体験」をして欲しいなあ、と思ったからだ。
この体験、価値のあるもののはずだと私は考えているので、こういう作品を描いたし、多分これからもこういう姿勢でちょくちょく描く。
だが、こういう作品作りは、悲しいかなSNS宣伝の時代と全くソリが合わない。「フックになる画面を、みんなのために公開する」みたいなやり方に向かない。下手すれば作品魅力を毀損するかもしれない。
そんな訳で、「読んでくださった方がちゃんといる」と確認できたことが本当に嬉しかった。
これからも頑張ります。


……
「外見と属性の連動による分かり易さ」「一撃で見てわかる」系の訴求力というもの、「良い」もののように見えながら実は結構弱点があることなのかもな、と、ネバネバ考えている。